公務員として働いた経験がないから、
「一年目は朝、何時に出勤する?」
「できる職員になるために何をしたら良い?」
...といった人には聞きにくい疑問を持っている人も多いのでは。
この記事では、4月から公務員になる、仕事がうまくいかない若手の方が、明日から仕事に活かせて、周囲から信頼や評価が得られる内容になっているので、ぜひご確認ください。
目次
こんなに厳しいの?
新人公務員が一年目に知っておくべきこと
私も勘違いしていたのですが...
「公務員はラクじゃない!」ということを認識しておきましょう。
公務員になってわかった、公務員の残念な点は、
・残業が多すぎて深夜や休日も働く場合がある
・初任給は手取り18万円!若手は給料が低すぎる
...など、決して良いことばかりではないのも真実。
民間よりもツラいこと
公務員と民間は大きく異なり、以下の2点で仕事がキツく感じます。
①仕事を減らすことができない
→残業時間が過労死レベルの部署もある
②お客さんを選ぶことができない
→公務員に怒りを抱いている住民からの理不尽なクレームが多い
期待が大きいと失望も大きくなり、心身へのダメージを負いますので、公務員の職業にあまり期待しすぎないことが重要です。
自治体は、開庁時間が8時30分なので、早起きが苦手な人にはツラい!
公務員1年目は8時20分頃に出勤し、準備をしていました。
また、コロナを通して民間ではリモートできる企業も増えていますが、公務員は個人情報を多く取り扱っているため、在宅勤務がしにくい体質でもあります。
良いところもある
公務員の良いところは
・勤続年数が増えれば、成果を出さなくても給料が増える
・倒産がないので定年まで勤めることができる
...といった点が魅力で、長く勤めるほどメリットも多い職業です。
初任給は低いですが、40代以降は民間の事務職よりも給料が高くなりますよ。
給料が低い若手公務員の生活について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
たった2つだけでいい
失敗しないために公務員が意識すべきこと
良い仕事する前に、まずは仕事で失敗しないことが大切です。
公務員として10年以上働き、たくさんのミスを繰り返して得た教訓が以下の2点です。
【教訓1】
「仕事の内容を住民にきちんと説明できるか?」
仕事の中で判断に迷った時は「住民に対してきちんと説明できるか?」と問うと、判断に間違いが少なくなります。
【教訓2】
「お金に関することは慎重になれ!ただし絶対に遅れるな!」
支払い等での遅延や不正は、
・懲戒処分の対象
・新聞に掲載されてしまう
...といった重大なミスです。
やるべきことが多くなると、中には期限内に処理することが困難なケースもあるかもしれません。
ですが、お金に関する期限は絶対に守りましょう!
確実に評価される
新人公務員が一年目にやるべき6つのこと
新人公務員が一年目にやるべきことを6つに厳選しました。
一つずつチェックしていきましょう。
①コミュニケーションの基本は挨拶から
第一印象は3秒で決まると言われています。
つまり、挨拶した瞬間に第一印象が決まってしまうのです。
同僚や上司、住民と良い関係を築くには、嫌な印象を与えないことが重要です。
・先輩や上司に声をかけてもらえる後輩になる
・住民から頼りにされる職員になる
そのための最初の一歩である挨拶で、好印象を与えましょう。
正直、挨拶や住民への声かけが普通にできるだけでも差が出ます。
②メモは必ず取る
最初はわからないことばかりなので、メモも多くなり大変ですが、私はメモで以下のような失敗を経験しました。
メモを取らないと
→何回も聞いてしまう
→気まずくなって質問しにくくなる
→仕事を覚えるのが遅くなる
→先輩の時間を奪ってしまう
というように、負の連鎖が起こり続けます。
仕事でメモを取ることは、
・自分が早く仕事を覚えること
・教えてくれる先輩の負担を減らすこと
...といった良いことづくめです。
また、「言った!」「言ってない!」といったトラブルも仕事上では頻発するので、そんなトラブルもメモで回避できますよ。
③優秀な職員は自分で調べる習慣がある
人に聞いてしまった方が早いけど、まずは短時間で良いので自分で調べてみましょう。
自分で調べるメリットは、
・自分の力で未経験の仕事もできるようになる
・現状のやり方に疑問を持ち、改善できるようになる
...など自己解決力が高まります。
④良い職員を見つけて真似る
最初のうちはマニュアル通りのやるのが鉄則ですが...
良い職員の仕事を真似すると、より早く成長できます。
成長する方法が
・ただ人から教えもらう(受動的)
・勝手に他者の成功・失敗例から学ぶ(能動的)
...といった学ぶパターンが2つある新人の成長は早いです。
デキる先輩だけでなく、仕事ができない先輩を反面教師にして学ぶこともできます。
悪いケースからは「自分ならどうするか?」と考えることで成長につなげることができますよ。
⑤スケジュール管理を徹底せよ
仕事の完成度がいくら高くても、期限内に終わらなければ意味がありません。
期限を守れない場合は、その旨を伝えて「どれくらいで完成するのか」を必ず伝えましょう。
優先順位を入れ替えないと詰む
タスクが多くなってくると、優先順位の入れ替えが重要になります。
優先順位の入れ替え方法は、
・重要度
・緊急度
...の2つが高いものから処理していきましょう。
⑥ほうれんそうは大切に!
どんなビジネス書にも書いてあるくらい、ほうれんそうは基本中の基本です。
ほうれんそうとは、
報告...仕事の途中経過を「報告」
連絡...予想や意見を含めずに事実を「連絡」
相談...自分で判断ができない問題は「相談」
...といった仕事を円滑にする上で、欠かせないコミュニケーションです。
注意ポイント
悪いニュースほど早く伝えよう!
伝えにくいとは思いますが、のちに大きなトラブルに発展すると、周囲にも迷惑がかかります。
悪いニュースほど勇気を持って、いち早く連絡しましょう。
公務員として、高い人事評価を得て、年収をあげたい方は以下の記事も参考にしてください。
使えないヤツ認定されない方法
一年目公務員が注意すべきこと2選
どんなに頭が良い新人も、周囲の力を借りなければ大きな成果は出せませんし、信頼を欠く言動は評価にも悪い影響を及ぼします。
この章では、出来ない職員の嫌われる言動を2つ紹介します。
①「間違いを指摘するだけ」は嫌われる
公務員の現場は、仕事が増えすぎてしまい、現状の仕事をやり切るだけで手一杯の職場も多いです。
やりたくてもできない状況の中、指摘するだけで行動しない職員がいたら、あなたはどう思うでしょうか。
そんな状況で、
「これって〇〇じゃダメですよね!」
「これって○○した方が良いと思いますよ。」
...といった不満を言うだけの人は、当然嫌われます。
現状に疑問を持ったとき、
・間違いを指摘するだけ→マイナス100点
・代替案の提示ができる→50点
・代替案を自ら実行できる→100点
...なので、自ら提案・実行までしましょう。
もし、自分に提案・実行する余裕がない場合は、改善点等を書き留めておき、上司との面談時に共有しましょう。
②最初から自力で100%を目指さなくて良い
公務員はアーティストではないので、作成する資料に自分らしさは不要です。
追求するべきは、ニーズにあった「質」と「スピード」です。
自分で作成した資料は
・誤字・脱字
・表現の誤り
...などに客観的に見ることが難しく、気づきにくいものです。
皆さんも、他人の発言や資料のミスにはよく気づくといった経験も多いのでは。
他者の視点や意見を上手に使った方がより質の高い仕事ができるということです。
スピードと質を両立する仕事のコツ
①70%くらいの完成度で手早く作成
②上司に客観的な助言をもらって修正
上記の①、②を徹底できれば、時間内に質の高い仕事ができます。
最も最悪なのは、独自のやり方で100%を目指し、期限ギリギリに提出や報告することです。
上司もギリギリの相談されても修正する時間がないので困ってしまいます。
結果的に「締め切りを守れない」「質の低い完成物になる」といったことが起こり、上司だけでなく提出先へも迷惑をかけてしまいます。
完成度7割で早く作り、上司に報告・提出をし、修正ありきで100%を目指していきましょう。
同期と比較するな
新人公務員は、同期と自分を比較しがちですが、比較は全く意味がないです。
どんなに優秀な職員であっても、
・配属された部署
・直属の上司
...など環境によって能力が発揮できない場合もあるからです。
それよりも自分の失敗に向き合い、一歩ずつ改善し、スキルアップを目指しましょう。
まとめ
一年目は、大きな成果を残すよりも、大きな失敗をしないことに注力しましょう。
自治体でいう大きな失敗は、お金に関することなので、支払いの遅延がないよう気をつけましょう。
判断に迷う場合は「住民にしっかり説明できるか?」といった視点で考えると、多くの場合は適切に判断できるでしょう。
一年目にやるべきこと6つのこと
①挨拶をしっかりする
②メモを必ずとる
③自分で調べるクセをつける
④デキる職員の真似をする
⑤スケジュール管理を徹底する
⑥ほうれんそうを怠らない
絶対にやってはいけないこと2選
①不満だけ言って行動しない
②期限ギリギリまで自力で100%の完成度を目指す
上記に挙げた「やるべきことを実行」「NG行動をしない」ことで、周囲の評価や信頼の獲得につながりますので、是非参考にしてくださいね。
次のステップとして、
・業務活かせる
・仕事の幅が広がる
・人事評価を高める
...といったことを実現できる資格を取得することも一つの選択肢です。
以下の記事で、難易度別に公務員におすすめの資格を紹介してますので、簡単に取れる資格から取得してみましょう。